あなたの周りに話しをしていて聞き入ってしまったり、納得させられてしまう人はいませんか?
自分とあの人とは何が違うのだろう?って思ったことはありませんか?
テレビなど見ていてお笑い芸人さんってトーク上手い人多いですよね。
自分の話を相手に想像できるように話しているから、面白かったり、あーなるほどって感じているのです。
それは「たとえ話」をうまく使えているからです。
「たとえ話」をする効果について紹介します。
たとえ話って何?
難しい言葉で言うと比喩と言われています。
たとえば「私は明るい人です」を言い方を変えて「私の笑顔は太陽です」と言われるとどうでしょうか?
「明るい」を「笑顔は太陽」に置き換えたことによって、太陽みたいにまぶしい笑顔を想像されたのではないでしょうか。
もう一つ例を
「私は元気で明るい人です」を「私はひまわりのように元気で明るい人です」と言われるとどうでしょうか。
「ひまわり」がついたことによって、夏の日差しを浴びてグングン成長するひまわりの姿が重なって、ひまわりの力強さがイメージに思い浮かびませんでしたか?
このように「たとえ」を入れることによって、相手の脳に想像させることによって、話を聞いてもらいやすくなったり、納得してもらいやすくなります。
たとえ話をする注意点
たとえ話をするのに注意があります。
相手にわかる「たとえ」を使うことです。
相手が想像できなければ、何を言っているんだ、わからないとなり伝わりません。
たとえば、雪を知らない人に「雪のように白くて美しい」といっても、雪を知らないので、後の白くて美しいが脳に入ってきません。
あなただけが分かっていてはダメです。
相手も分かる言葉を使いましょう。
たとえ話の効果
たとえ話の効果は3つあります。
- わかりやすい
- 抵抗なく相手に影響を与える
- 感情が入ることでメッセージを印象付けたり、深みを出すことができる
1.わかりやすい
たとえば、ある優秀なビジネスマンのAさんを人に説明すると。
Aさんというのは仕事熱心で、いつも仕事のことを考えている人です。
Aさんは、昼夜問わず、業績を生み出すために常に現状を細かく見れる人です。
Aさんは、ストイックで、この業界だけでなく他の業界にも伝説となっている人です。
このAさんを「たとえ」で言うと、
「Aさんは野球でいえば、イチローのような人です」
こう説明されると(野球を知っている人には)わかりやすいと思いますし、イメージしやすいと思います。
このように瞬間で理解が生まれる「わかりやすい」話し方ができるようになります。
2.抵抗なく相手に影響を与える
たとえば営業では、お客さまに一番伝えたいメッセージの一つに「買ってください」というのがあります。
買ってほしい気持ちはあっても、「買ってください」と言っただけでは購入していただけません。
商品の説明も大事ですが、物語が必要です。
物語によってあなたが伝えたいメッセージを深く影響を与えることができます。
たとえば、保険の契約を提案する場合
「私のお客さまで事故にあわれて、ご家族が大変な状況になった例を見てきていますので・・・」
「手術や入院の費用が助かったお客さまの話ですが・・・保険に入っていたから助かって・・・」
「保険は何のためにあると思いますか?大事な家族のためなんですよ・・・」
といった物語を活用した表現で、購入や契約を自ら検討し始める表現方法が身につきます。
これが、抵抗なく相手に影響を与えることができます。
3.感情が入ることでメッセージを印象付けたり、深みを出すことができる
あなたがその場にふさわしい「たとえ話」を選ぶことによって「泣き」「笑い」「感動」「なるほど」「共感」といった感情を動かすことが可能になります。
あなたが伝えたいメッセージを深く印象付けることができます。
たとえば、ソフトバンクの孫正義さんの髪の毛についての有名な話があります。
「私の髪が後退しているのではありません、私が前進しているのです」
と言うたとえで自分の姿勢を表した例もその一つです。
イメージさせることができると説得しやすい
人を説得するときに、その内容を相手がイメージできなければ、相手にあなたのメッセージは伝わりません。
伝わらないということは、説得などできません。
たとえば、そろそろ寝室のベッドを買い替えたいと思っている妻が、夫に説得する場合、なんと説明すれば夫は同意してくれるだろう。
「最新の人間工学なんですって」「ダブルクッションよ」と説得したところで、夫の頭には何も思い浮かばないでしょう。
「多数のコイルが体中を雲のように支えて腰が楽なの」「ダブルクッションで羽毛布団のように沈むのよ」「ベッドに入ることが楽しくなりそうだわ」などと説明すれば、夫の頭には具体的なイメージが思い浮かび、買い替えの同意してもらえるでしょう。
オーストラリアのニューサウスウェールズ大学グラハム・クーバー博士の行った実験があります。
中学生を対象に、これまで習ったことのないエクセルという表計算ソフトの手順を学ばせました。
その際、ただ手順を学ばせたグループと、「手順をイメージさせながら」学ばせたグループに分け、試験で習熟度を調査しました。
結果は、ただ手順を学ばせたグループが平均時間403秒で合格率87.5%だったのに対して、「手順をイメージさせながら」学ばせたグループでは、平均時間250秒で95.5%の合格率という結果でした。
つまり、イメージさせながら学んだ生徒のほうが、時間も速く、さらに正確に操作できていたということです。
やっていることは変わりないのに、頭の中でイメージを描くかどうかだけで、結果は大きく変わると言えます。
目の前に実物がなくても、イメージできるかどうかで、説得の効果が変わってきます。
まとめ
たとえ話は相手の価値観や常識に合っている言葉を活用することが大切です。
相手がすでに経験や体験していて知っていることです。
知っていることであり、経験していること、また相手の興味や関心があることを意味します。
伝えたいメッセージを届けたい相手がどういう人なのか。
何に関心をもっていて、どんな悩みをもっていて、どんな願いをもっているのかなど。その理解が大切です。
たとえ話は、相手を理解し、尊重することで力を発揮するスキルです。
これはとっても大事なことです。
あなたの話にたとえ話を入れてみてはいかがでしょうか。
参考文献
「一瞬で人を操る心理法則」