発達障害の原因は親のしつけや子どものわがままや努力不足のせいではありません

nayamiキャリア

近年、発達障害について知られるようになりました。
しかし、すべての人に理解されているのかといわれると、まだまだであると私は思います。

依然として「母親の愛情不足、育て方が悪いからだ」など考えている人も多いのではないでしょうか。
発達障害は、脳の機能障害が原因であると分かっています。

少しでも多くの人に知ってもらいたい発達障害について紹介します。

広汎性発達障害

発達の早さには個人差があります。
特に乳幼児期は、周囲の大人が発達の差を気にすることが多いが、中には一定のレベルを超えて発達が遅かったり、歪みを生じることがあります。
これを発達障害と呼びます。

発達障害は長い間、性格の問題と考えられて、誤解に苦しむことが多かったのですが、平成17年に発達障害者支援法が施行される、近年は広く知られるようになりました。

発達障害としてよく知られているものに、広汎性発達障害、注意欠陥・多動性障害(AD/HD)、学習障害があります。

広汎性発達障害は、おもに社会性の発達に偏りがあるものを指します。

その代表的なものが自閉症です。
多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こる生まれつきの脳機能障害で、症状が軽い人まで含めると、約100人に1人はいると言われています。
状態像は非常に多様で、他人とうまくコミュニケーションをとれないのが大きな特徴です。
自閉症の半数以上は、知的障害をともない、児童期、青年期にはAD/HD、学習障害などを合併しやすいことが知られています。

アスペルガー症候群も広汎性発達障害の一つです。
自閉症に似ていますが、言語や知能の発達に遅れをともなわないために、児童期以降あるいは成人後に診断を受けることも少なくないです。
「親しい友人関係を築けない」「会話で冗談や比喩、皮肉がわからない」「身体の使い方がぎごちなく不器用」といった特徴があります。

おもな発達障害

・広汎性発達障害
 コミュニケーション障害
 対人関係・社会性の障害
 パターン化した興味や活動

・アスペルガー症候群
 基本的に言葉の発達に遅れはない
 コミュニケーション障害
 対人関係・社会性の障害
 パターン化した行動、興味・関心のかたより
 不器用(言語発達に比べて)

・注意欠陥・多動性障害(AD/HD)
 不注意
 多動・多弁
 衝動的に行動する

・学習障害(LD)
 「読む」「書く」「計算する」などの能力が知能発達に比べ極端に苦手

AD/HDとは

注意が散漫で作業に集中できない、手足がそわそわ動かして座っていられない、先生の話を聞けない、あちこち動き回るといった子どもは、注意欠陥・多動性障害(AD/HD)の疑いがあります。

脳の前頭葉や線条体と呼ばれる部位の神経伝達物質の分泌に問題があると考えられています。

1996年の厚生省の調査によると、子どもの7.8%にAD/HDの疑いが認められたといいます。
またAD/HDの子どもには知的障害はあまり見られませんが、学習障害を併発することがあります。

AD/HDの子どもへの治療法

学習障害(LD)とは

学習障害は、知的発達の遅れはないにもかかわらず、聞く、話す、読む、計算する、推論するといった能力のうち特定のものの習得と活動に困難を示すものをいいます。

たとえば、人の話を聞いても理解できない、支持されたことがわからない、文章を正確に読めない、読めても書けないなどがあります。
女子よりも男子のほうに多く見られます。

また、他の発達障害を併発していることが多いです。
幼児期には気づかれず、小学校に上がって学習性障害が発見されるケースが多いです。

まとめ

発達障害は親のしつけや本人のわがまま、努力不足ではありません。
中枢神経系の機能障害と考えられていますので、誰のせいではありません。

誰もが取り残されない社会を作るのが求められています。
私も何かできることを考えています。

本ブログには発達障害という言葉が多く記載されていますが、これは法律や学術的に使用されている用語ですのでそのまま使用しています。特に障害という単語に嫌厭の念を抱かれる方も多いとは存じますがご理解のほどよろしくお願いします。

参考文献
「史上最強カラー図解プロが教える心理学のすべてがわかる本」