「意識」「無意識」からみる信頼関係構築

pcnote心理学

五感について

私たちは意識や無意識の内にたくさんの情報を手に入れています。
例えば、音、匂い、味、光などです。これを「感覚」と言います。
視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚をまとめて「五感」と言います。
私たちは日常の中で「五感」を通して物事を認識しています。
この「五感」を通して得られた情報を言語によって思考し、意味づけし、コミュニケーションします。

しかし、みんながみんな同じように五感を使っているわけではないのです。
あなたが友人と旅行に行ったとします。
旅行から帰って来て、思い出を話し合っていると同じ体験・経験しているのに感想が違うってことないでしょうか。
景色、料理、会話など印象に残ってるのは同じこともありますが、違うところが印象に残って話しがかみ合わないことがあります。

なぜ、このようなことが起こるのかと言うと、
人は物事を「自分の見たいようにしか見ない」からです。

「意識」と「無意識」

私たちが何かを認識し理解するときには、意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)が存在します。

「意識」とは、私たちが自分で気づいている部分、言葉で考えている部分のことを言います。

「無意識」とは、自分では気づいていない部分、感覚で捉えている部分です。

普段の生活で意識、無意識のどちらを多く使っていると思いますか?
意識と無意識では無意識の方を使っていると言われています。

氷山の一角で例えられています。
氷山は海から見えている部分と、海の中にある見えていない部分の割合は、見えている部分が1割で見えていない部分が9割だと言われています。
私たちの脳は意識、無意識も同様に意識が1割で無意識が9割です。
無意識って強いんですよ。

自分自身との対話

「コミュニケーション」と言われると、人と人との関わりを思い浮かべますが、必ずしも対人関係だけがコミュニケーションではありません。
24時間のうち、一番対話している相手とは誰でしょう?
それは自分自身との対話です。
これを内部対話と言います。これは無意識の部分になります。
そして無意識は「自分のためにならないことは絶対にしません」

意識はかなり性能の悪いパソコンに例えられます。
いくつかのソフトを同時に立ち上げると、すぐにフリーズしてしまいます。
それと同じように、意識も容量は少なく、同時に2つのことを捉えることができないのです。
焦点を当てたことしか作業できません。
これが意識です。

また、脳は「わからない」という状態が苦手です。
「昨日の晩御飯はなんだった?」のような簡単な質問であれば、すぐに答えは見つかりますが、
「仕事の成功の秘訣って何だと思う?」と聞かれたらどうでしょうか?
このような簡単に答えられないような問題や、解決できない問題を抱えると脳は「わからない状態」を嫌うので、必死に答えを出そうとします。

このような時は、「意識(顕在意識)」だけでなく、「無意識(潜在意識)」も答えを探し、協力してくれているのです。
無意識と上手く繋がっていることはとても大事です。
「これをしないといけないのは分かっているけど、何かよくわからないけどモヤモヤする」「なんとなく、こっちの道の気がする」などが無意識と繋がっている状態です。

車の免許を取ると街中に走っている車に目がいってしまうなどもこれに当たります。
無意識に車を目が追っているんですね。

自分の無意識のうちに脳が刺激を受けているために反応するのです。

人間は「安心・安全」を求めます。
未来に対する不安と、現状の不満を選ばないといけないなら、どちらかを選びますか?

生物は「現状の不満を選ぶ」とされています。
なぜなら新しいことに対する不安があるというのは、つまり「わからないという状態」だからです。 
どうなるのか、わからない、ここから先は、どうなっているのか知らないと不安になるということはありませんか。
でも、そのわからない、知らない状態の中に、何か共通点があると人はそこで安心感をおぼえるのです。

たとえば、引っ越ししたとして、その街に同郷の人と出会ったらその人に親近感がわいたり、海外に行ったときに日本人に会ったら、全然知らない人にも関わらず、ホッとしたがそうです。
不安の中、自分と共通点がある人に出会うと安心できますよね。

安心・安全が生まれると、その人に好意ができ、そして信頼関係ができます。

まとめ

人は本能で安心と安全を求めます。
人との信頼関係を構築するには、自分と相手の共通点を見つけて話題にするといいでしょう。

自分の無意識に耳を傾けて繋がっておくと、いざというときに意識を助けてくれて、判断の手助けをしてくれます。
「意識」「無意識」の両方をうまく利用して、自分とってのよりよい答えを見つけましょう。