第2回ありのままの自分で生きる方法ですが、悩み解消のコツはあれこれ分析しないことです。
分析しようとすると、自分を否定的に見てしまい心が重たくなって、悩みにどっぷりつかってしまいます。
悩みにどっぷりつかった結果、もっと苦しくなってしまいます。
自分の悩みから一歩離れて見つめてみる方法について紹介します。
悩み解消のコツはあれこれ分析しないこと
心に重くのしかかる悩みを総点検することは、ありのままの自分を受け入れるために有効な手段です。
どんなことで悩んでいるかをはっきりと認識して、悩んでいる状態の自分を肯定的にとらえ大切にする姿勢を身につけることが、悩みを総点検することです。
悩みを総点検するといっても、大げさに考える必要はありません。
気になっていることやわだかまりを感じることなど思いつくことを、ひとつひとつあげていけばオッケーです。
たとえば仕事であれば、「上司から営業成績を伸ばすように言われた」「任された仕事が予定通りに進んでいない」など、心に浮かんだことをあげてみましょう。
プライベートについても同様です。
「将来の生活に不安がある」「親の介護が心配」など、自分の家庭、親兄弟、親戚、友人関係など気になる点をあげてみましょう。
気になる点をあげている時に注意したいのが、ひとつひとつの問題を分析しないことです。
「なぜ、このようになったのか」「なぜ、こんな不安なのか」などと考え込んだりするのはやめておきましょう。
原因を探ったり、理由づけを試みたり、問題と問題の因果関係を求めたりといったことは、ひとまず置いておきます。
自分を受け入れるためのステップですから、「自分がいたらないから、こんなことになった」という否定的な評価も避けます。
否定的な考えが浮かんでも、頭を切り替えて悩みをただあげていくようにしましょう。
そして、問題が目の前に並んだら、悩んでいる自分を距離をおいてながめてみます。
一歩引いたところから、できるだけ客観的に見るようにしましょう。
悩みにどっぷりつかり、苦しんでいる状態でいるときと違ったとらえかたができるはずです。
漠然とした不安を紙に書き出す
私は、漠然な不安に苦しむと、紙に書き出しています。
まずは真っ白な紙に、頭に思い浮かんだことをそのまま書いていきます。
書き出すという作業は、自分の気持ちを整理するのにとっても役立ちます。
モヤモヤとした、なんだか気分が落ち込んでいるときには、心にひっかかることを書き出すことで、自分がおちいっている状態を整理することができて、把握もできます。
書き出す紙は人に見せるものではありませんから、恥ずかしがらずに正直に素直な気持ちを書いていきましょう。
書き出すことで、客観的に自分を見ることができますので、少し面倒だと思っているかもしれませんが、心を整理できますのでおすすめです。
不安を書き出すことで、自分の頑張っている状況や問題が思っているほど大きくないことに気づくことが私にはありました。
心が軽くなったり、自分の頑張りを認識できるようになりました。
もちろん、紙に書き出すことですべての問題が解決するわけではありません。
気持ちを変えることができる方法のひとつとして紹介しました。
悩んでいる自分に厳しく評価したり、追い込みすぎない、そのまま受け入れ大切にする姿勢を身につける方法です。
悩みや不安と上手に付き合う方法として、一度試してみてはいかがでしょうか。
自分に自信が持てないあなたへ
悩んでいる内容が、ひたすら自分を否定する方向に向かっている場合も多いものです。
「プレゼンテーションが苦手」「初対面の人と会うときに緊張しすぎる」など、一定の状況で自分が思うようにふるまえないという悩みもあれば、「自分は不器用だ」「自分は弱い人間だ」などと、自分を全否定してしまいたくなるような悩みもあります。
ここで大事にしいてほしいことが、世間一般の価値観や善悪の基準と照らしてみたとき、完璧な人間などいないということです。
「○○が苦手な自分はダメだ」ではなく、ただ「○○が苦手だ」と認め、それをありのままの自分としてとりあえず受け入れてしまうのです。
なかには、「苦手だと思うからいけない」と考え、「苦手ではない」と無理に思いこもうとする人もいますが、否定を重ねていてはどんどん苦しくなっていきます。
また、「不器用すぎる」「弱い人間だ」といった自分へのマイナス評価も良くありません。
誰でも器用にできることもあれば、うまくできないこともあります。
強くなれるときもあれば、強くなれないときもあるのです。
「仕事のできる有能な社員」「一家の大黒柱」など、自分がこうあるべきと考える基準に合わない場合も、常にあるべきと考える基準で自己評価を下していると、自分を大切にできなくなってしまいます。
心の中で「こうしたい」「ああしたい」といった欲求や感情がおきたときでも、基準からはずれていると、抑圧する方向に向いてしまいます。
人は誰でも長所や短所があります。
また、世間一般が「望ましくない」と考えるような感情ももっています。
劣等感に苦しんだり、罪悪感に悩みすぎる必要はありません。
誰にでもあるものだと考えて、そういうところがある自分を受け入れることで、考えが前向きになり自信を持てるようになっていきます。
第3回ありのままの自分で生きる方法ですが、コンプレックスを味方にするについて紹介します。
参考文献
「楽しそうに生きている人の習慣術」河出書房新社